昭和二十四年二十月二十三、四日参議院引揚特別委員会は在ソ中に於ける各地区よりの証人を喚問し、各種の証言をなさしめた。この際加藤善雄元准尉(ウォシーロフ第五七一労働大隊)は「日本新聞記者須藤が昭和二十二年十二月ウォロシーロフ第五七一労働大隊において在ソ中の俘虜は約三〇%死亡したと言つたとの証言を行つた。
かねて問題になつていた日本共産党書記長徳田球一君のソ連当局に送つた書面について、去る二月二十三日の参議院引揚委員会で喚問した証人の証言で、ほぼ明瞭になつたが、本日の新聞机上で発表された対日理事会シーボルト議長の声明によれば、ソ連引揚者四十四名のりつぱな公述書によつて、徳田書記長からソ連当局に対し、日本人捕虜で共産主義化されない者は、送還しないようにと要請したことが明瞭であるとのことであります。
昨日復員局の荒尾部長と会いましで、いろいろ引揚問題について打合せをしましたが、その際皆様も御承知のように、YWCAのバーンズ会長以下各國代表十三名が、杭州における大会を前にして、日本を訪問して來られましたので、只今までもYWCAは引揚促進について一方ならんお力を頂いておつたわけでありますので、機会を得れば参議院引揚問題特別委員会という公の立場から、その節懇情に対してお礼を申上げ、又八十余万の海外に在留